『年の数だけエチオピア』のおはなし:エチオピア辛さトライアル辛さ0 倍〜 56 倍挑戦の記録~スパイス記念日86
ついに到達した辛さ56倍『年の数だけエチオピア』
概要
2022年12月8日(木)の夜、エチオピア本店(神田駿河台下)でチキン+野菜カリー辛さ56倍を食べました。2021年5月25日に辛さ0倍から食べ始めた『エチオピア辛さトライアル』の取り組みが、この日『年の数だけエチオピア』に到達したのです。当初「辛さ52倍は味が分からず痛いだけ」と言って、「辛さ高倍率を食べる人は舌に痛点がないだけ」なんて思っていました。この記事は、エチオピアのカレーを0倍から1段ずつ辛さを上げていく『エチオピア辛さトライアル』を1年半余り継続して、辛さ56倍をおいしいと思って食べるに至ったドラマなのです。カレーのメニュー・レシピや作り手を観察・研究する取り組みの記述は世間に無数にありますが、自己が食べる印象をつぶさに観察した、まとまった記録というのはなかなかないのではないかと思います。
★この記事はカレーの学校アドベントカレンダー2022(12月9日)にリンク寄稿しています。毎年アドベントカレンダー寄稿の回は、1年で一番力を込めた記事を投稿しているような気がします。(本投稿は時間切れで完成度不十分だと思っています。今回はこれで投稿しますが、以後、修正や追記を加えていきたいと思っています)
★★★★以下の記事の読み方について★★★★
①あまり時間を割きたくない人は斜め読み、省略読み
エチオピアのカレーを辛さ違いで57皿分も紹介しているので異常に長いし全部見切れませんので、写真の合間に「ここは注目!」というところに言葉を挟んでいます。そういうところで、要点だけ掴んでいくのもありです。
②時間のある方はぜひじっくりと
なにしろエチオピアのカレーの辛さ0〜56倍の全ての辛さのサムネイル画像とコメント(感想)画像が並びます。画像に各辛さの感想などを記録してありますので、画像を見るとその時の感度が分かります。辛さ0倍からつぶさに読み込んでいくと、どこで大きな味の変化があったのか、どんな心理的変化があったのかを読み取れることでしょう。
★★最初におことわり★★
そもそも1年7か月におよぶ長いストーリーなので長文です。コンテンツもよけいに豊富なので、エチオピア辛さ耐性を上げていった体験にどんな道のりがあったのか、エチオピア好きや、辛さ耐性に疑問のある人には面白いかもしれないくらいの、おそらく「ほとんどの人にどうでもいい」「ごく一部の人にすごく面白い」という感度で書いています。
◆投稿前日と前回は『年の数だけエチオピア』
昨日(投稿前日)12月8日にエチオピア本店で食べたカレーは『辛さ56倍』で、これは『年の数だけエチオピア』であり、前週にエチオピアカリーキッチンアトレ秋葉原1店で食べた『辛さ55倍』も『年の数だけエチオピア』なのです。つまり、この1週間の間に年齢が変わって、異なる辛さ倍率なのだけど、2週続けて『年の数だけエチオピア』を体験する喜びを楽しんだのでした。
◆3年前のあの時は『年の数だけエチオピア』は拷問だった
3年余り前に一緒にいたお友達の真似をして、エチオピアの辛さを年の数52倍にしたら、それはもう辛くて、口の中が痛いだけで、それでも完食しなくちゃと一食を40分くらいかけて泣きながら完食しました。正直、辛すぎて味なんて全く分からず。50倍以上なんていう辛さは、普通の人にとっては単なる拷問に過ぎないと思ったのです。あの52倍のエビカレーに入っていたエビの甘かったことが思い出されます。
◆疑問が湧き上がった
でも、そんな体験をしてからずっと疑問に思っていたことがありました。
【湧きあがった疑問】
「辛さ耐性は生まれつきの特性なのか?少しずつ慣らしていったら辛さ耐性は上がるのか?それも50倍以上を美味しく楽しめるようになるのか?」
お友達は60倍近いものをさも美味しそうに食べていました。別のお友達は、いつも70倍以上を本当に美味しそうに食べています。そして私にとって52倍は拷問だったのです。あの人達は生まれつき辛さに強かったということは、たぶんそんなことはないと思うのです。辛さ耐性は生まれつきではなくて、何かをきっかけに向上させることができるのではないだろうか、そう思ったのです。
エチオピア辛さトライアルの始まり
最初のエチオピア辛さトライアル『辛さ0倍』は、2021年5月25日に食べた記録があります。実はここに至る前にも辛さ0〜2倍を行ったり来たりしつつ、低い辛さ倍率のばらつきや変化を感じ取ろうとしていたのですが、明確な記録が残っていないし、はっきりと『エチオピア辛さトライアル』の表明をしたのは前述の5月25日でした。
ゼロ0倍も甘くはない
“辛さに弱い”お友達は言いました。「エチオピアはゼロ倍でも甘やかさない辛さ、攻めの辛さを感じる」と。何十回となく通い詰めているエチオピアですので、店員さんがお客様さんに説明する様子もよく聞いています。「0倍は中辛、3倍は辛口です」と。そう、家庭用カレールウやレトルトカレー基準の辛さで言ったら、3倍だって辛口でしょう。でも、そしたら70倍っていったい何?という感じだし、実際エチオピアのレトルトカレーの激辛バージョンは10倍くらいの辛さです。数値が低くてもエチオピアは一般の辛さ基準で言ったら決してやさしいものではないのです。
じゃあ、辛いのは一体何がいいのさ?
そういうことになりますよね。その容赦ない激辛の世界にある楽しみを私も全く知りませんでした。ただ痛いだけでした。
激辛、極辛のエチオピアの何がいいのさ?
この疑問にはどんな理屈も答えられないと思いました。そのおいしさを感じ取ることのできる舌で体験した人だけが知る世界だからです。だから、私は「エチオピア辛さトライアル」を始めました。答えは自分で体験する以外に見つける手段がないのです。
エチオピア辛さトライアルのルール
こういうことをやる時はルールって大事ですよね。
◆ルール1: お店はエチオピア本店でも、エチオピアカリーキッチン、その他系列店でもいい。
◆ルール2: 辛さ基準を統一するため、チキンカリー系にする(チキンカリー、チキン+〇〇カリー)
◆ルール3: アチャールや福神漬けラッシーなど、副菜やドリンクやデザートなどに頼って、辛さを緩和してもいい。
◆ルール4: ヤバいと思ったらやめる、或いはおやすみする。これ大事。
それくらいのゆるいルールで始めました。ルール2は、辛さ3倍から設定されている豆カリー3倍を食べた時に、それまでのチキンカリーとの辛さの比較が分からなくなってしまったので、その後はチキンカリー系に統一することにしました。その後わかりましたけど、チキンカリーでも、チキン+野菜カリーでも、同じチキンカリーベースで辛さが同じ基準値にあると自分の舌で理解できました。もちろん、野菜がある分だけ若干マイルドに楽しめます。
「エチオピア辛さトライアル」スタート!
♪0倍: 2021年5月25日
そう、初めの1杯、チキンカリー辛さ0倍には「0倍でも辛いのに物足りない」と感じたのでした。
♪1倍: 2021年5月26日
♪2倍:
この0〜2倍を、当初、実は何往復も行ったり来たりしていました。というのも、日によって辛さがブレるのです。料理って同じレシピでも同じ味を再現できるわけではありません。日によって材料のコンディションが違います。スパイスも産地・購入店やロットによっても鮮度によっても風味や刺激が異なります。料理人が変わっても味が変わります。それで、辛さ0〜2倍の間で味覚上は辛さの逆転現象を感じることがあったので、2倍は本当に1倍よりも辛いのか?なんて疑問すら発生しました。何度も食べた結果、私にはブレ幅が特にはっきりとあるのは0倍で、日によっては1倍とか2倍との辛さの差は、0倍の辛さのブレ幅に飲み込まれてしまうのだと思ったのでした。
♪3倍
豆カレーの辛さが3倍からなので、3倍だけは豆カレーを注文してしまいました。感想を残した画像がないので、当時のInstagramのメモをつけておきます。
《Instagramのメモ》この日のエチオピア辛さトライアルは、豆カリーで辛さ3倍にした。0,1,2倍はチキンカリーだったのに、なぜ豆カリーにしたかといったら、豆カリーは最低の辛さが3倍だから。食べたらね、おいしいいいいいんだよ。0〜2倍のチキンカリーと辛さ的にはあまり変わらないような気がしたのはね、3種類の豆の旨みが辛さを凌駕してしまうくらいにおいしいからだね。おかげで、食べ終わった時に、あれ?辛くなかった気がする。と、思った。
このInstagramのメモを見て分かる通り、エチオピアのカレーメニューの種類を変えると、同じ辛さ倍率でも辛さの印象が変わってしまうことが分かりました。以後、辛さ4倍からはチキンカリーをベースとするメニューのみで『エチオピア辛さトライアル』を進めることにしました。
♪4倍
4倍で、0〜3倍とは異なる次元の辛さを感じるという体験をしました。どうやら、エチオピアのカレーは、0〜3倍と4倍以上では辛さが大きく変化するようです。
♪5倍
5倍で辛さがおいしさの一部になってきたと偉そうに言っています🤣。それでいて、アチャールとの相性が非常にいいと語っていたのでした。
♪6倍
辛さ5倍くらいから毎回アチャール(80円)を注文するようになりました。辛さ倍率が1桁のうちは、カレーよりもアチャールの方が辛かったのです。このあと辛さ倍率が上がっていくとその印象が変わっていきます。
♪7倍
♪8倍
♪9倍
当時の私の辛さ耐性においては、辛さ9倍がアチャールとの相性がもっともいいのではないかという印象だったのです。
♪10倍
この時10倍というキリ番だったので敬意を表するつもりで本店で食べました。動画撮影したのですが、これまでの経緯をどう動画で表現するのか自分にとって難易度が高くて、未編集となりました。YouTubeの動画シリーズ「神田カレー街の100皿」の10皿目が永久欠番みたいにぽっかり空いているのです。将来の課題です。
♪11倍
辛さ11倍で「とても辛い」「涙が出そうなちょっと手前」「12倍以後が手ごわいかも」と、以後の進展を恐れている記録をしています。当時の私にとって挑戦する意思がなかれば辛さ耐性は10倍がMAXだったのだと思います。
♪12倍
ここでも、同倍率の辛さのばらつきについて言及しています。
♪13倍
13倍で新たな展開を示しています。11倍と同様の辛さで12倍の方が辛かったと言っています。つまり、辛さは日々変わっていて一定の幅のブレ幅があるのです。そして、こんな逆転現象は普通にあるということです。だから「10倍食べたことがある」と言っても10倍を何回か食べてみないとそのレベルを理解するには至っていないのかもしれません。一方で、アチャールとの辛さの比較が見えてきています。7倍のカリーはアチャールの辛さに負けると記述していたのですが、13倍ではアチャールが甘く感じる辛さになったと言っています。私の感度では、アチャールは10倍くらいの辛さと同等の位置にあるようです。
♪14倍(テイクアウト)
辛さの感じ方に変化を生じています。14倍では、”この段階になると半分くらい食べたことには「ひぃ!辛い!」声が出るけど...」と綴っているのです。
♪15倍
「移動平均」という言葉を発しました。コロナ禍になって、毎日の感染者数の絶対値に一喜一憂する意味のないことを理解して、報道でも過去1週間の感染者数とか、同じ曜日どうしを比較するようになりましたよね。一般の報道でも統計学の片鱗を理解し始めた場面でした。私がエチオピア辛さトライアルで感じたのも同じだったのです。一つの辛さ倍数は、その数値に該当する絶対的な辛さを表現する精度がないことが判明しました。だから、辛さ15倍はこんな辛さというのではなくて、例えば「辛さ13~16倍はこんな辛さ」と大括りな理解がより実態を照らしていると理解したのでした。
♪16倍
相当に苦戦しているのが分かります。辛さに耐えながらも、好奇心の向かう真実を求めているのです。
このころから、感想画像では「結論」という表現をやめて「感想」というようになりました。これより前にある感想は、感想画像がなかったので後日画像を作成したものです。
♪17倍
「昨日食べた16倍の辛さは何だったのか。14倍よりも食べやすかった。」と述べています。ますます辛さのバラつき、ブレ幅が明確に表れています。移動平均で理解する意味が分かります。初めて15倍を食べるい人が「15は物凄く辛かった」というのであれば、翌日も、2日後も同じ15倍にチャレンジすることをお勧めします。もしかしたら、翌日に食べる同じ辛さは辛くないかもしれないからです。カレーの変化ばかりでなく、自分の体調変化も影響するかもしれません。
♪18倍
♪19倍
♪20倍
♪21倍
「いよいよ本気で辛いと思った」という表現が登場しました。21倍は本気で辛いのです。ここで、辛さに挑むスキルアップの要素が見えました。「福神漬けをたくさんのせてアチャールと混ぜながら、副菜の甘みに逃げまくった。」というのですが、以後現在に至るまで、福神漬けとアチャールは辛いエチオピアのカレーを食べるための強力な味方としてサポートし続けてくれています。
♪22倍
この時、「エチオピア辛さトライアル」の継続を断念しました。前回の辛さ21倍が本当に辛くてつらかったようです。「辛い」という漢字は「からい」とも「つらい」とも読めます。からくて、つらかったのです。それで21倍を食べてから以後3か月もお休みしていました。でも、意を決して2021年10月20日に辛さ22倍のチキンカリーを食べたのですが、いよいよこのとき「これが自分の限界だと認めよう」と言っているのです。実際、これでやめるつもりでした。一度はここでやめたのです。
♪23倍
それでも、3ヶ月後に再開しました。そしたら、「23倍は大いに美味しかった」と言っているのです。「福神漬けとアチャールで自在に辛さを受け止められる自分に気がつく」と言っているのです。これ以上は無理と言って断念して3か月おいたのはよかったのかもしれません。この時私が気がついたことは「辛さにびっくりすると耐えられないけど、びっくりしなければ楽しめる」ということなのでした。
♪24倍
前述した、辛さに挑むスキルアップが功を奏しています。最初はそのままの味で食べて、中盤は福神漬けやアチャールと交互に食べたりします。終盤戦は、福神漬けやアチャールとごちゃ混ぜに混ぜ切ってたべると、もはや辛さも楽しめる領域に変わるということを体得したのでした。
♪25倍
25倍に至っても、辛さのブレ幅に言及しています。「24倍は余裕だったのに、今回の25倍はとても辛かった」と言いました。この時、牛乳スタンドで後を引く辛さを解消することを思いついたのでしたが、牛乳スタンドに着く前に辛さは引いてしまいました。そう、エチオピアの辛さってあまり長くあとを引かないのが特徴です。
♪26倍
♪27倍
♪28倍
♪29倍
この日は、いつもとは違う店舗「エチオピアカリーキッチン御茶ノ水ソラシティ店」に行ったので別の画像をつけていたりします。
やはり御茶ノ水駅前の店舗は狭いし家賃も高いからでしょう。各席の幅もちょっと驚く狭さなのでした。29倍という辛いカレーに挑んだという立場ででしょう。つややかなカレーの色が29倍の辛さを象徴していました。
♪30倍
30倍を普通に食べられたということで、「ラッシーに一口もつけずに辛さ30倍を完食した」「30倍に勝利!」などと勝ち誇っています(笑)。
♪31倍
♪32倍
♪33倍
♪34倍
♪35倍
♪36倍
♪37倍
♪38倍
♪39倍
♪40倍
ちょっと休憩:辛いエチオピアの食べ方(副菜連携による辛いカレーの克服法)
ここまで、各画像のコメントをつぶさに見てきた方は気がついたことでしょう。辛さに慣れたのは、一つは「辛さにびっくりしなくなったから」なのですが、さらに辛いカレーを楽しめるようになったもう一つの要素は「辛いカレーを食べるスキル」が定番化したことです。一皿のカレーをただ漫然と淡々と食べるのではなくて、「食べる準備」「食べ始め」「中盤から後半」「終盤」と、食べる間に自分で「変化を与える」「ドラマを作る」ことで、一皿のカレーがより変化のある楽しみに変わるのです。
さて、どうしているのか紹介しましょう。
写真についているキャプションで説明します。
いかがでしたでしょう。アチャールと福神漬けに頼りすぎに見えますが、食べ方を変化させるシーンの写真ばかり集めたらこんな風になりました。これらの写真の合間では普通にカレーとライスを食べています。一皿にいろんなドラマを起こして楽しむというのが伝わるといいのですが。
「エチオピア辛さトライアル」41倍から再開
♪41倍
♪42倍
♪43倍
♪44倍
♪45倍
♪46倍
♪47倍
♪48倍
♪49倍
♪50倍:大台だ!
50倍って何かグレードが変わったような気がしたのです。食べて、そうなんです、涙がでました。涙がにじみ出てくるくらいに辛かったんです。それでも美味しいのがエチオピアの魔法なのだと思います。でも、この日は本気で辛さがあとに引いたので、秋葉原駅総武線下りホームのミルクスタンドで「おいしいミルク」を一本いっちゃいました。
♪51倍
♪52倍
ずいぶんと余裕が出てきました。
♪53倍
♪54倍
♪55倍 年の数だけエチオピア
この日は辛さ55倍の日。ついに『年の数だけエチオピア』です!エチオピアカリーキッチン アトレ秋葉原1店に来ました。
ジャガイモを見つめる沈黙の時間。カレーを待ちます。
辛さ55倍のチキン+野菜カリー1290円です。アチャール80円もつけています。
食べ始めの儀式です。こんな風に砕いたジャガイモ、福神漬け、アチャールを盛りつけます。さあ、食べましょう。
後半戦は、こうやってアチャールと福神漬けをごはんの上に敷き詰めて食べるのがオレ流です。
終盤戦のごちゃ混ぜです。これが本当にクライマックスで、舌も慣れて辛さの刺激もあまりきつくなくなり、一番おいしい時間なのです。
デザートみたいな気持ちで残ったアチャールを楽しみました。
♪56倍 年の数だけエチオピア
2022年12月8日、辛さ56倍を食べる日です。この日も『年の数だけエチオピア』、そう前回と今回の間に年齢が変わりました。
56倍の『年の数だけエチオピア』なので、敬意を表して、エチオピア本店に来ました。
『エチオピア辛さトライアル』『年の数だけエチオピア』辛さ56倍です
チキンベースのカレーの輝きが『年の数だけエチオピア』を祝福してくれるかのようです。
1年7ヶ月におよんだ『エチオピア辛さトライアル』は、『年の数だけエチオピア』に至って、当初の目的を「年の数」まで達成しました。一つ明らかになったのは、0倍から1段ずつ辛さを上げていったら、確かに辛さに慣れて超激辛のカレーも食べられるようになったし、ただ食べられるだけでなくて、おいしく楽しむことができるようになったので、段階的に慣らしていったら確かに辛さには強くなることが判明したのでした。
じゃあ、「辛いのは一体なにがいいのさ?」という疑問にはどうですかね。そう、一定レベルの辛さ位以上って、なにかに挑んで勝利したような満足感がオプションでついてくるんですね。ビール飲んでスカッとする気持ちといいましょうか。辛くないカレーにはない喜びを覚えてしまったような気がします。
では、辛さ以上でないところには物足りなさを感じるのでしょうか。
一つ実験例があるのです。
じつは、有楽町の東京カレー屋名店会でエチオピアのチキンカリー辛さ10倍を食べたのですけど、この時は思いのほか10倍が辛くて驚きました。25倍を食べたあとであっても、10倍には一定びっくりさせるだけの威力もあれば、それゆえのおいしさもあったのでした。
結論:
結局どの辛さでも、エチオピアはおいしかった。
実によいスパイス記念日を迎えました。
めでたしめでたし