『初心者にも神田のカレーが分かる10ジャンル10店』を神田カレーグランドマイスターが選びました

【神田カレー街食べ歩きスタンプラリー】
神田カレー街食べ歩きスタンプラリー2025が始まりました。期間は2024年8月1日〜12月20日の142日間で、151店のお店がカレーを提供する日本最大のカレーを食べ歩くスタンプラリーです。
【10店舗で神田カレー街を語れる10ジャンルを選びました】
この機会に、神田のカレー屋さんを食べ歩いてみたいという人は多くいるものの、「そんなにたくさんのカレー屋さんには行けないよ」あるいは「どのカレー屋さんに行けばいいのか分からないよ」という方は大勢いると思います。そこで、2016年から9年連続でスタンプラリーを全店制覇した神田カレーグランドマイスターである筆者ゴーグル仮面が『初心者にも神田のカレーが分かる10ジャンル10店』を選んでみました。神田のカレーは実際のところそれ以上に遥かに広くて深いのですが、この10店舗を経験すれば、「神田のカレーは…」と語っても不自然ではない最低限の神田カレーリテラシーが得られると思います。なぜなら、この10店舗を経験すれば神田カレー街の多様性がわかるからです。
【10店舗で神田カレーバディになれる】
幸いにして、神田カレー街食べ歩きスタンプラリーには「バディ賞」という10店舗のお店でスタンプをもらえば獲得できる賞があり、10店舗を巡っただけでも神田のカレーを食べる仲間「神田カレーバディ」の称号と認定カードがもらえます。
※注意:スタンプラリーを始める前の準備が必要なので、詳細は公式サイトを見てください。
神田カレー街食べ歩きスタンプラリー2025特設ページ | 神田カレーグランプリ
【初心者にも神田のカレーが分かる10ジャンル10店のカレー屋さんはこれだ】
- ボンディ神保町本店 (欧風カレー)
- スマトラカレー共栄堂(スマトラカレー)
- エチオピア本店 (インドカレー)[※1]
- オオドリー神田駿河台店 (スープカレー)
- マンダラ(北インド料理: ナンカレー)
- 洋食膳海カレーTakeuchi (映えるスパイスカレー)
- ビストロ&ワヰンべっぴん舎(カシミール系薬膳カレー)
- 三燈舎(南インド料理)
- 三月の水 (ココナッツカレー)
- カリガリお茶の水店(創作カレー)[※2]
※1:カレーのジャンルを区別する用語としてインドカレーとインド料理は異なります。
※2: カリガリは秋葉原が本店ですが、初心者向けということでアクセスしやすい駅前のお茶の水店をここではお勧めしています。
【10店舗のお店を選んだ基準】
10店舗のカレー屋さんを食べ歩くのも、初心者の方にはハードルが高いという人もいます。そこで、以下の視点で10店を選びました。
- カレーの聖地神田カレー街の中心である神保町をはじめとして、主要駅から比較的アクセスしやすい
- 神田を代表する老舗有名店を優先(代表格の有名店こそ訪れてみたいと思います)
- 敷居が低い(初心者でも入りやすい)
- 本格的で難解なお店よりもよりもメニューが分かりやすく店員さんに相談しやすいお店
- 訪店難易度が低い(営業日が極めて限定的であったり、情報へのアクセスが難しい店は避けました)
神田のカレーはこの10店を遥かに凌駕する広くて深いカレー世界なのですが、まずは各ジャンルの入口に触れることで全体像をしっかり理解できることを主眼としました。
【ではお店を紹介しましょう】
さて、では実際の10店を紹介していきましょう。
1. ボンディ神保町本店 ~神田を代表する元祖欧風カレー~

◆お店の成り立ち
1972年創業の老舗。神田を代表する欧風カレー最有力人気店です。実際、人気の欧風カレー店としては元祖と言ってもいい存在です。神田カレー街の発展の始まりはボンディの誕生だとも言われます。
◆名店の証
第1回神田カレーグランプリで姉妹店のボンディ神田小川町店が優勝しました。その元祖たる本店です。食べログ百名店にも7回選出されています。
◆ボンディのカレー
ボンディのカレーは、濃厚で甘みのあるルーが特徴で、フルーツや野菜をじっくり煮込んだ甘みと、肉類の旨み(フォン)とスパイスのバランスが絶妙です。カレーには別にジャガイモが提供されて、これがボンディの特徴でもあります。実際、東京都心の欧風カレー店が軒並みカレーとは別にジャガイモを出す風習があるのですが、これはボンディから始まっています。
メニューには、ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレー、シーフードカレーなど同一のルーで具材の異なるメニューがラインナップされています。神保町本店では特にビーフカレーが人気です。カレーだけでなく、プリンもおすすめ!
◆店の特徴
神田古書センターの裏口から入って2階という立地でわかるように、世界最大の古本屋街神保町に溶け込むように存在するお店です。ちょっとした昔風情と昭和のおしゃれ感ある内装が落ち着きあるカフェという感じ
◆訪店アドバイス
実際、昼でも夜でも長い行列となっています。特に休日の昼間などはお店の外の道路に至るまでの長い行列です。ビルの中に入った階段下の列からで大体待ち時間は30〜40分だと思うといいでしょう。比較的空いているおすすめな時間帯は、平日の12時以前、土日は10時開店直後と夜8時台です。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13000439/
2. スマトラカレー共栄堂 ~最古参の老舗 スマトラカレー~


◆店の成り立ち
創業1924年とその歴史は戦前にまで遡ります。神田カレー街最古参の老舗カレー店です。明治末期に広く東南アジアを旅した伊藤友治郎からスマトラのカレーの作り方を教わり、それを日本人の口に合うようにアレンジしたのが共栄堂のカレーの始まり。神田どころか、日本全体で見ても特に長く続いている老舗カレー店なのです。
◆名店の証
何よりも神田カレーの元祖と言っていいくらいに歴史があります。食べログ百名店に6回選出されています。
◆共栄堂のカレー
共栄堂のカレーは、若干のとろみがありつつもサラッと流れるタイプのカレーソースとなっています。カレー自体はシンプルですが、素材の旨みを引き出す調理法と、強く焙煎されたスパイスの風味で、色も黒く見た目に力強さを感じますが、食べても力強く迫る味わいです。東南アジアや南アジアの一部地域では、ミックススパイスを焙煎して使用する習慣があるのですが、共栄堂のカレーはまさにそれで、とことん焙煎した苦味があるので、人によって好き嫌いの意見が分かれるカレーでもあります。でも、独特の旨みが混ざってこの苦味あるスパイスとのハーモニーがクセになる味。それが絶妙で多くの人にとって唯一無二の美味しさを実現しています。
◆店の特徴
神保町という地域にしては席数があって、また店員どうしの連携と手早さが他店に比較しても格段にレベルが高いので、なんと言っても配膳が早いという特徴があります。長時間待たされることは決してありません。混雑していてもという安心の配膳が素晴らしいのです。
◆訪店アドバイス
日曜日以外11:00〜20:00まで通し営業なので、いつでも気軽に訪れることができます。前述の通り、大変配膳が早く回転がいいので、行列になっていても待ち時間は長時間にならないのが特徴です。安心して行ってみましょう。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13000596/
3.エチオピア本店 ~名店ひしめくカレー三角地帯の超人気店~

◆お店の成り立ち
1988年創業の超人気カレー店です。もともと喫茶店で、エチオピアという店名は、コーヒー発祥の国としてコーヒーに由来します。
◆名店の証
証拠など挙げなくてもいつも大行列ですが、食べログ百名店に5回選ばれています。
◆エチオピアのカレー
インド料理とは異なる古くからの日本発型のインドカレーです。日本語のカレージャンルではインド料理とインドカレーは全く異なり、独立したインドカレーと区分されるジャンルがあります。カレーソースに粘りやとろみがあまりない低粘度なカレーで薬膳感溢れる味わいです。エチオピアの目立つ特徴といえば辛さのレパートリーがメニュー上0〜70倍までの選択ができること。自分好みの辛さを追求する楽しみもあります。筆者ゴーグル仮面は0〜70倍の全71種類の辛さを経験しましたが、辛さごとの楽しみや発見があります。初心者は決して無理しないでください。辛さに弱い人には辛さ0倍や1倍でもしっかりスパイスが迫ってきます。
◆店の特徴
店内は昭和レトロなノスタルジックな雰囲気で、1階がカウンター席、2階がテーブル席になっています。席に着くとまず温かいじゃがいも(小芋)とバターが無料で提供され、おかわり自由という粋なサービス。昼はランチにマンゴプリンサービスもあり、辛さで火照った後にピッタリです 。
◆訪店アドバイス
いつも行列ですが、自分の目的に合わせて1階、2階を選択するといいでしょう。私は荷物が多いこともあったり人とゆっくり過ごせることもあって2階の利用が多いです。
4.オオドリー神田駿河台店 ~ノスタルジックなスープカレー店~

◆お店の成り立ち
2002年に神田神保町(すずらん通りエリア)にて本店がオープンし、当初は居酒屋業態のなかでランチにスープカレーの提供を始めたのが始まりです 。スープカレーが評判となり、2006年頃に神田駿河台店を2号店として開店。こちらは完全なスープカレー専門店として運営されています 。初心者向けの本記事では、席数が多く営業時間もあまり限定されない神田駿河台店をおすすめします。
◆名店の証
食べログ百名店に6回選出されています。
◆オオドリーのカレー
北海道発祥のスープカレーを東京スタイルで楽しめるお店です。スープは2種類:「黒スープ(豚骨ベース)」と「赤スープ(チキンベース)」から選べます。人気メニューを挙げると、
黒スープ×ハンバーグカレー:肉汁たっぷりの自家製ハンバーグが絶品
赤スープ×チキンカレー:ホロホロのチキンが丸ごと1本入っていて食べ応えあり
といったところでしょうか。辛さや具材も選べるので、自分好みにカスタマイズ可能です。
◆店の特徴
どこか北海道・札幌のノスタルジーを感じさせるレトロで落ち着いた雰囲気の店内は、1階と中2階に分かれていてゆったりと食事が楽しめます。席数は約38席。家族連れでも一人でも入りやすい空間です。また、中2階の席は少しプライベート感があり、デートで利用される方もよく見かけます。
◆訪店アドバイス
人気店ですが、比較的すいている時間帯を狙えば、ゆったりと楽しめます。平日ランチなら13:30以降がピークを過ぎて落ち着いています。夜は18:00〜19:00頃が比較的空いていることが多く、待ち時間なしで入店できることもよくあります。スープカレーはよく跳ねて服を汚すことがあるので、気になさる方は店員さんに言えば紙エプロンを出してもらえます。予約はディナータイムのみ可能なので、夜に確実に入りたい場合は予約がおすすめです。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13040204/
5. マンダラ ~美味しんぼの表紙も飾った北インド料理の名店~


◆お店の成り立ち
創業は1985年。旅行会社を営んでいた創業者が、インド秘境ツアー帰りの参加者たちが集まる場として「本場のインド料理を楽しめる場所を」と考えオープン。当時は珍しかったナンを手で食べるスタイルを導入し、日本人にも馴染みやすいよう信楽焼の器を採用。インド人シェフを起用し、モダンな内装で「本場の味と雰囲気」を提供することにこだわったのが始まりです。
◆名店の証
2012年の神田カレーグランプリで優勝しており、食べログアジア・エスニック百名店2023にも選ばれています。
◆マンダラのカレー
看板メニューはチキンバターマサラです。トマトの酸味、バターとカシューナッツのコク、20種以上のスパイスが織りなす濃厚な味わいに多くのお客さんが感嘆の声を上げます。他にもサグチキン(ほうれん草チキン)やマトンカレー、キーマカレーなど種類も豊富です。ナンは特に人気でガーリックチーズナンはチーズたっぷり&香ばしさが絶妙。
◆お店の特徴
地下1階にある隠れ家風の立地。打ちっぱなしのコンクリート壁にサリーを使ったアートが飾られたギャラリー風の店内。信楽焼の器を使用し、温かみのある食体験を演出しており、デートや接待の利用も見かけます。席数は約56席でゆったりとした空間が広がっています。
◆訪店アドバイス
平日ランチは13:00過ぎから空いていて、ディナーは普通に17:00〜19:00頃比較的空いているので利用しやすいです。辛さは5段階で選べますが、普通でもかなりスパイシーなので、店員さんとと相談して決めるといいでしょう。グループや団体利用時は予約をおすすめします。服装もカジュアルで大丈夫です。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13000442/
6. 洋食膳海カレーTakeuchi ~映えるスパイスカレー~


◆お店の成り立ち
2013年創業。オーナーシェフの竹内智さんはフレンチやイタリアンの高級店で腕を磨いた経験を持つ料理人。カレー好きが高じて神保町というカレー激戦区に出店しました。
◆名店の証
・食べログカレーTOKYO百名店2023・2024年連続選出。
・神田カレーグランプリでも、神田カレーマイスター賞や神田カレーSpecial Awardを受賞しており、コアな神田カレーファンの間で高評価です。マイスター賞は約3,000人の神田カレーマイスターによる投票で選ばれる名誉ある賞です。
・食べログ評価は驚異の3.92(2025年7月時点)と神保町でもトップクラス。
◆TAKEUCHIのカレー
・初めての訪店で再訪の難しい方には、筆者が特におすすめしたいのは気まぐれプレート。岩手牛の無水カレーやラッサム風カレーなど、週替わりで個性的な3種盛りが楽しめます。また、型抜き野菜やエディブルフラワーを添えた映えるビジュアル派の盛りつけも存分に楽しめます。提供不可の日もあります。
・定番の煮込みハンバーグカレー膳も人気。粗挽きハンバーグとスパイスカレーの組み合わせが絶品なのです。
◆店の特徴
・神保町の裏通りにひっそりと構えているカウンター8席のみの小さなお店
・ご店主は鉄道系ファインで店内には鉄道グッズが所狭しと飾られています。
・店内には鉄道グッズが並びBGMはサザンオールスターズ。鉄道愛とサザン愛に満ちた空間です。
◆訪店アドバイス
・狭いお店なので1名利用が基本で、グループ利用には向きません。複数名も2名としておいた方がいいかと思います。
・開店時間は11:00〜11:30の間で変動しますが、人気で長く待つこともあるので早めに並ぶことをおすすめします。
・完売次第終了なので、昼過ぎや夕方は売り切れの可能性あり。
・現金のみ、予約不可なので要注意。
・不定休なのでSNS(Instagram・X)で営業情報を事前確認するのがおすすめ。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13160882/
7. ビストロ&ワヰンべっぴん舎 ~カシミール系薬膳カレー~

◆お店の成り立ち
・2016年8月オープン。オーナーシェフの志賀さんは老舗カレー店とワインビストロでの経験を活かし、「身体にやさしく、特別なカレー」を目指して開業。
・店名の「べっぴん」は“別品=特別な品”の意味で、「別嬪さん」から着想を得て、男女問わず“内側から美しくなる”カレーを提供したいという思いが込められています。
◆名店の証
・食べログ百名店に6回選出されています。
・神田カレーグランプリ「マイスター賞」複数回受賞。約3,000人の神田カレーマイスターによる投票で選ばれる名誉ある賞です。
◆べっぴん舎のカレー
・赤のべっぴん薬膳カリーは、20種以上のスパイスを使った薬膳系。爽やかな辛さと清涼感が特徴です。
・黒のべっぴんカシミールカリーじゃ、スパイスの深みと辛さが際立ちます。
・牛すじカシミールカリーは、赤ワイン煮込みで欧風のコクとスパイスの融合した薬膳カレー。
・濃厚ヱビカリーは、コリアンダー香る海老の旨みたっぷりの逸品です。
どれも小麦粉不使用のグルテンフリーで、胃もたれせずスッキリとした後味が魅力です。辛さは1~6倍を選択できます。
◆店の特徴
・14席のみの小さな空間(カウンター6席+テーブル8席)。落ち着いた雰囲気で一人でも入りやすい。
・現金のみ、ランチ営業のみ。
・赤ワインとカレーのペアリングが楽しめるのもユニークなポイント。
・健康・美容志向のメニューが多く女性客に人気。
◆訪店アドバイス
・営業はランチのみ(11:00〜15:30)。ディナー営業は現在休止中。
・*月・水曜定休(祝日は営業、翌日振替休業)**なので注意。
・開店直後(11:00〜11:30)がおすすめです。混雑を避けてゆっくり味わえます。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13198751/
8. 三燈舎 ~初心者も親しみやすい南インド料理体験~

◆お店の成り立ち
創業時期ときっかけ
・三燈舎は 2019年5月 にオープンした南インド・ケララ州料理の専門店で、ケララ州家庭料理をベースとするミールス(定食)とティファン(軽食)のお店です。三燈舎の発音“Santosham(സന്തോഷം)” はマラヤーラム語で 「幸せ」 を意味する言葉で「お店に関わる全ての人が幸せになれるように」という思いを込めてこの名前を付けたそうです。今どきの会社が全てのステイクホルダーに支持されることを目指す可能ような表現に見えます。
・オーナーもかつて八重洲に名を馳せた「ダバ・インディア」やその系列の勤務経験があって、シェフは南インド チェンナイの五つ星ホテルで修行した経験を持つようです。
◆名店の証
・神田地域で最も古い南インド料理店です。
・インド大使館御用達となった実績もあり、在日インド人ファミリーやムスリム観光客の来店も多くあります。
◆シリバラジのカレー
・初心者向けに神田の南インド料理店代表としてシリバラジを選んだのは、本格的な南インド料理メニューのラインナップが豊富であることと、ドーサやワダなど南インド料理の特徴でもある米と豆を基軸とするティファン(軽食類)を色々楽しめることです。
・ドーサ体験はいかが?:ドーサという米粉と豆粉のミックスで作られるクリスピーなクレープが塩味が効きつつ食感がよくて是非体験してほしいメニューです。なんといってもシリバラジではドーサを焼く鉄板ブースがホールに面しているため、焼いている場面を見させてもらうこともできる、まさに南インド料理初心者が新たな食文化体験をするのにうってつけなのです。
・またミールスというバスマティライスで複数種のカレーや副菜を食べるターリー(定食)スタイルも充実しているので、初心者でもいろんな南インド料理体験ができます。
◆お店の特徴
・小さなお店で狭いのですが、その中でもちょっとしたインド気分、現地気分を楽しませてくれる居心地の演出も感じられる店内です。
訪店アドバイス
(ランチの場合)
・11:00の開店直後に行くのがベスト。開店5〜10分前から並んでいる人が多く、11:15には満席になることも。13:30以降なら少し落ち着くことがある(ただし売り切れ注意)。
・土日は観光客も多く混むため、平日ランチが狙い目です。
(ディナーの場合)
・17:30の開店前から並ぶスムーズ。19:00以降は急激に混むことが多い。
・ディナーは予約が可能なので、夜は予約推奨(特に金曜・土曜)。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13234867
9.三月の水 ~カレーマンが作る無水ココナッツカレー~

◆お店の成り立ち
・2016年6月オープン。音楽レーベル「Natural Hi-Tech Records」が手がけたお店で、店主の林氏は同ビル下階にある老舗中華料理店「漢陽楼」の次男。
・内装はDIYで仕上げられ、沖縄のバンド「downy」の青木ロビン氏や元BEAT CRUSADERSのケイタイモ氏がデザインに関与していて、音楽の巨匠たちの似顔絵が壁に描かれている
・店名はボサノヴァの名曲「Águas de Março(三月の水)」に由来し、音楽と食の融合空間を目指して誕生しました。
◆名店の証
・神田カレーグランプリで2024年優勝、2022年準優勝、2023年3位入賞という快挙を達成しました。店内には歴代の表彰状や盾が飾られており、カレー激戦区・神保町での実力が証明されています。
・ビッグコミックオリジナル掲載の漫画『カレーマン』のモデル店舗としても知られ、今やカレー文化の象徴的存在となっています。
◆三月の水のカレー
・看板メニューは無水ベトナムココナッツカレーで、水を使わず、ココナッツミルクとスパイスで仕上げた濃厚でマイルドな味わいが特徴です。
・その他にもキーマカレーやカレーヌードルなど、アジアンテイストの創作カレーが揃っています。辛さは控えめで、ココナッツの甘みと旨みが際立つスタイルです。筆者はカレーヌードルが特にお気に入り。
◆店の特徴
・神保町駅から徒歩3~4分で、小さなビルの3階にある隠れ家風の立地です。
・席数は約17席。謎の個室(音楽スタジオ併設)もあり貸切も可能です。
・店内はNYのACE HOTELを彷彿とさせるヴィンテージ空間。壁にはミュージシャンの肖像画が並び、BGMはボサノヴァが響きます。
・アコースティックライブやギャラリー展示も開催され、カルチャー好きにはたまらない雰囲気です。
◆訪店アドバイス
・土曜は不定休、日祝は休みで、営業日は公式サイトやSNSで要確認です。
・予約可能(4名以上で土曜営業も可)。イベント時は混雑するため、事前予約がおすすめです。
・カジュアルな服装で大丈夫です。
食べログ
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13198198/
10. カリガリお茶の水店 ~アキバ文化の自由感漂うオリジナル~

◆お店の成り立ち
・2005年に渋谷で創業し、銀座のクラブで裏メニューとして提供されていたカレーが原点となっています。
・店名はドイツのサイレント映画『カリガリ博士』に由来します。
・2015年に秋葉原へ移転し、現在の「秋葉原カリガリ総本店」が誕生しました。
・オーナーの二木博氏は「カレーを通じて文化を作る」をコンセプトに、芸人やアイドルとのコラボ、間借りカレーなど多彩な展開を行っています。
・2005年に渋谷で創業。銀座のクラブで裏メニューとして提供されていたカレーが原点。
・店名はドイツのサイレント映画『カリガリ博士』に由来。
・2015年に秋葉原へ移転して現在の「秋葉原カリガリ総本店」が誕生し、その後2024年4月に御茶ノ水店がオープンしました。
・オーナーの二木博氏は「カレーを通じて文化を作る」をコンセプトに、芸人やアイドルとのコラボ、間借りカレーなど多彩な展開を行っています。
◆名店の証
・2019年 神田カレーグランプリで優勝しまし、食べログカレー百名店にも3回選出されています。
・吉野家のカレー監修や、ドラマ「ミステリと言うなカレー」の製作など、メディアとのコラボも多数あります。
◆カリガリのカレー
・看板メニューはカリガリカレー。ココナッツベースで濃厚&とろみのある日本人好みの味です。インドカレーとの2色がけも人気です。
・トッピングが豪華な「アキバ盛りカレー」が一番人気で、 チキン竜田、揚げナス、ポテトフライ、うずら卵、チーズ、パクチーなどがてんこ盛りがうれしい一皿です。辛さは控えめで、万人に好まれる味わいとなっています。
◆お店の特徴
・JR御茶ノ水駅聖橋口のすぐ目の前にあるビル「お茶の水サンクレール」1階というアクセス抜群の立地です。
・カウンター6席+テーブル12席でひとりでもグループでも利用しやすい造りです。明るくおしゃれで落ち着いた空間、秋葉原本店はサブカルの聖地秋葉原らしさがありますが、御茶ノ水店はより洗練された内装で女性比率の高いお店です。
・ベビーカー入店も可能な子連れ・家族連れ歓迎店となっています。
食べログリンク
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13295661/
さいごに
いかがでしたでしょうか。神田カレー街はカレー提供店が400店以上もあるといわれるカレーの聖地です。今回紹介した10店舗を体験するだけでも神田カレー街の多様性を実感すると思いますし、冒頭述べた通り、この10店舗を体験すれば本当に神田のカレーを語ることができるうようになると思います。そこで感じるのはカレーの多様性ですし、カレーの世界はその何百倍も何千倍も広くて深いので、興味を持たれた方はさらなる探求にぜひチャレンジしてください。
では、神田カレー街を大いに楽しんでください。
